USB 3.0対応でノートPCに簡単接続
導入の背景&システム概要
いまTV放送技術は本格化したデジタル放送とともに、さまざまな形で革新が起こりつつあります。そのような業界の中で、注目の革新技術を最前線に押し出しながら企画や制作・展示・プロダクション等多角的な事業を展開しているNHKメディアテクノロジー様では、従来のハードディスクによる映像の保存・管理に加えてLTO-6によるバックアップを行うことを検討。その解決策として、USB3.0でも接続できるLTOテープ装置『LT60 USB』(以降、LT60)を採用していただきました。現在、その管理・運用性やTCO(総保有コスト)面における優位性を引き出しており、保存・管理面ではハードディスクにとって代わる様相を呈しつつあります。

株式会社 NHKメディアテクノロジー
東京都渋谷区神山町4番14号 第三共同ビル

写真
放送技術本部
ビジネス開発部 担当部長
金子 哲也氏
  • NHKの委託による放送番組の送出・制作に係わる技術業務
  • 放送番組等の制作技術に係わる研究開発の業務
  • 制作技術に係わる映像・音声・照明機器、装置および中継車、MAルーム、編集室、映写室の賃貸の業務制作技術に係わる映像・音声・照明機器、資材、装置の企画、設計、製作および販売の業務
  • 情報システムのコンサルティング・企画・設計・開発・運用・保守・教育
  • 情報システム機器の導入計画・設計・構築・販売
  • Webアプリケーションの設計・開発・運用
  • セキュリティおよびネットワークシステムの設計・構築・運用
  • インターネットアプリケーションサービスの開発・提供

ビッグデータ時代に威力を発揮。
MacおよびWindows対応により、撮影してからアーカイブするまで、
大容量データを容易に扱えるようになりました。

放送現場ではLTOのライフタイムが魅力

昨今、放送業界における映像コンテンツ等は、ハードディスクドライブ(以下、HDD)に保存・管理することが多く見られます。しかしながら「HDDのライフタイムは4~5年が相場であり、長期保存には向いていません。このところ注目されているLTOは、メーカ保証では約15年となっています」と語るのは、株式会社NHKメディアテクノロジー 放送技術本部 ビジネス開発部 担当部長の金子哲也氏。

放送機器において映像コンテンツを長期保存・管理する際、4~5年で使えなくなってしまうというのは民生機器と比較しても好ましいものではありません。15年は大丈夫なLTOなら、保管してから何年か経って放送等で再度使用する必要が生じた場合も、そのまま容易にHDDにもどしてラクに作業が行えるため、総合的に考えてLTOへの移行が望ましいと言えます。

そのため同社ではアーカイブメディアとして既にLTOを導入して保存・管理のスキームをつくりあげていましたが、VTRやHDDファイルからLTOに保管する場合、Mac版でもWindows版でも一度ある形式のファイルに変換しなければなりませんでした。その結果、いま使用中の放送用HDDファイルを変換せずにそっくりそのままLTOに保存したい、というニーズが出てきたのです。
大切な資産
どんな映像コンテンツも、我々にとっては大切な資産。それが再生できなくなってしまうというのは、生命線を失うようなもの。だからこそ長期にわたって、保存・管理はもちろん、さまざまなPC環境で利用できることは重要なんです。

『LT60』導入による現場でのメリットは複数OSのサポート

大切な資産
『LT60』導入に至った大きな理由として、現場サイドでのメリットが挙げられました。それは、複数のOSに対応可能な点です。「私どもで重宝しているのは、MacとWindowsという2つのプラットフォームでデータの受け渡しが可能なところです。この機能によって、そのままLTOに保存・管理できるようになることが、『LT60』がもつ最大の魅力です」 また、『LT60』の対応OSはMacとWindowsだけではなくLinuxもサポートしているので、映像データに限らず、さまざまなデータを、さまざまなOS間でスムーズに受け渡しを行うことができます。

そのほかにも「少なくともLTOはHDDよりもコストメリットがあるし、操作性も容易。『LT60』に関しては、すでに使用したLTOと比較してみても価格面でリーズナブルな点を見逃せないですね。あとHDDの場合は、たまにエンジンをかけないといけない車と同様、時折電源をいれ駆動させる必要があるので、2年間倉庫に保管したままでも良いというわけにはいきませんがLTOはテープそのものなので、そのまま保管しても駆動部もなく安心して保管が可能」というメリットも挙げられました。

これからの『LT60』の使用用途とユニテックスへの期待

ビジネス的には用途に合わせたLTOの管理方法が、いろいろと出てくることが想定されます。そのときにユーザにとって鍵となるのが、可能とする予算範囲がどれだけあるか。たとえば小規模なプロダクションの場合、LTOは欲しいが経費はそれほど使えないということも少なくありません。しかし『LT60』のように、LTO-6に対応しながらもリーズナブルなソリューションで対応することは十分考えられます。

いまLTO市場は競合ベンダも進出して活発化しつつあり、特に海外ベンダの攻勢には目を見張るものがあります。「日本企業には、アイデアと技術を武器に、ここで復活して欲しいですね。ユニテックスさんは、大企業などではみられない少人数体制で汗をかいてビジネスに頑張っているイメージがあります。これは、夢をもって仕事に挑む姿であり、それでいて小回りが利き、かつ顧客からみると融通も利く企業だと思います。こうした企業は、心から応援したいですね。だからこそ、たとえばカスタマイズ時などではユニテックスさんは我々をケーススタディにしてもらい、我々はユニテックスさんに望みを叶えてもらう、といったパートナ的関係を築いていきたい。このように顧客とベンダ側とで、いい意味で互いに利用しあって成長していく、まさにWin-Winの関係でいけるとベストですね」と、今後のユニテックスとの展望を語っていただきました。

今回の導入製品

USB3.0対応 LTOテープ装置

LT60 USB

LT50 USB

特徴

  • LTO-6の場合1巻あたり2.5TB(非圧縮時)、6.25TB(2.5:1圧縮時)
  • 最大140MB/Sec(非圧縮時)の高速アクセス
  • USBのプラグアンドプレイ機能により、複数システムでの共有が可能
  • Linux/Windows/Mac OSをサポート。
    プラットフォームを超えたデータ交換にも利用が可能

LTFS機能
(Linear Tape File System)

  • ディスク上のファイルと同様の容易なデータ・アクセスと管理をLTOテープ上で実現
  • ドラッグ&ドロップなどの、一般的なファイル/フォルダ操作で簡単にLTOテープの読み書きが可能
  • 異なるOS間でのファイル・データの共有が可能

このようなお客様へ

  • W放送・映像業界、監視カメラ業界、医療業界で大容量データを扱う
  • Windows/Linux/MacOSと複数システムが社内・部署内に存在している
  • 大容量データを他社と共有して作業を進める
  • 映像資産のアーカイブ先を検討中
  • 映像関連のポストプロダクション作業の受け渡しを行っている
  • CAD/CAMデザインの保管・受け渡しを検討中
  • 医療分野での画像処理・カルテ等の整理・一元管理を検討中
※ 記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。記載の内容は2013年11月現在のものです。本カタログに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承ください。