暗号化したデータをコピーし、レーベルをそのまま印刷。
連続200枚のCD・DVDを作成できるシステムで、大量の
ハイセキュリティメディアを配布することができました。
機密性の高い情報を扱うので、ひとつの操作で
全部閉じていることが最重要ポイント。
ビジネスにおける「紙」に関連した製品やソリューションの提供を主な事業としてきた富士ゼロックス様。現在ではそれをさらに進化させ、ドキュメントとコミュニケーションを融合してより効率的に、効果的にビジネスプロセス運用を支援する戦略的アウトソーシングサービスの提供に力を注いでいます。その事業の一環として、2016年1月よりスタートした『マイナンバー制度』に関するサービスをスタート。
「富士ゼロックスとしてはマイナンバー法の運用が明確になる前からこの扱いについては様々な取り組みをしていました。具体的にどのような使われ方があるのかとか、ユーザや企業は何が困ってくるのかとか、そういう掴みにくい部分のところをどう支援していくかを随分時間をかけて試行錯誤していました。」そう語るのはインダストリービジネス・ソリューション・サービス事業本部サービスデリバリー統括サービスプラットフォーム推進部マネージャーの松山誠氏。「そういう背景があったので、BPO*でこのビジネスをやると決めてからは早く進めることができました。富士ゼロックスのマイナンバーのビジネスにおいてはお客様の社内で社員のマイナンバーを集めるようなソリューションもありますが、いわゆるBPO*の形でお客様情報を弊社でお預かりして、法定調書の提出など、お客様が必要なときだけ必要な形式で返却するサービスが今回のものになります。この形式には、データをそのままお渡しするものもあれば、調書に印刷してお渡しするもの、そして、今回のユニテックス様と協業させていただいた、メディアへ出力してお渡しするというものなど多岐にわたります。しかし、これまでのBPO*では実際にメディアを作成してお客様に配布して納めるようなケースは過去にあまりありませんでした。そこでどのようなシステムを組めば良いか検討を始めたんです」
ハードウェアのセキュリティ対策としては、パブリッシャのフロントドアにキーロックを装備。担当者以外の人物による作成済みメディアの持ち出し等を防止することができます。
そしてシステムの選択に携わったサービスデリバリー統括サービスプラットフォーム推進部チーム長の岡秀宣氏が続いて次のように話してくれました。「マイナンバーの導入では、法定調書の提出という業務があります。その提出方法のひとつがメディアで行うというもの。ただメディアにデータを焼くだけならどこのメーカーさんでも良かったんです。しかしメディアを渡す際に中身が何なのかを人の手でレーベルに書き込んでも、それが違うモノだった場合、特に個人情報の場合はどうにもならないことになってしまう。だからメディアとして出力すべきものに対してレーベルを合致させて書ける、そしてひとつの操作の中で閉じた状態ができるということがいちばん大切な要素だと考えていました」
ODA2002を選択する決め手のひとつは、私たちの自前のアプリケーションと
連携できるソフトウェア開発力があったことです。
「いくつかの候補の中からユニテックス様に絞り込むにあたっては、実際に会社へお伺いし、実物を見せていただいたうえで、どのように使えるかを聞かせていただきました。それで、望んでいた仕様を満たせる、という確信が持てたのです。取り扱う情報はCSVのレコードなので、それほど大きなデータではありませんが、マイナンバーという機密性の高い情報ですので正確な取り扱いが求められます。そのうえで、たとえば委託された企業から正と副の作成依頼をお受けした場合、それを数分でちゃんと焼き上げていくピーク時のパフォーマンスも要求されます。このため確実に焼けてレーベル印刷ができるのに加え、処理スピードも確保できるシステムが必要だったんです。今回は常時3台を稼働できるようにし、何かあったときのために1台を並行で稼働させる4台体制にしました。さらに、スタッカーをオプションでいくつか購入し、メディアを入れ替える際の無駄をなくすこともできました。また、まだ走り出しのサービスというのは仕様を最初にカチッと決められないものなので、私たちの自前のアプリケーションと上手く連携をとりながらインタフェースの部分をユニテックス様に開発してもらえるというのも良かった。通常こういう新しいモノやシステムを作るときはやり取りが結構生じるのですが今回はそれも少なく、すんなり導入できたのはそうしたソフトウェア開発力というのが大きかったと思います」と岡氏。
データの管理拠点とシステム拠点をネットワークでつなぎ、完全にクローズした環境下で大量のメディアを出力することが可能です。
パブリッシャの連結台数によっては、一日に10,000枚以上のメディアを作成できます。
高いセキュリティ要件でも安心してお預けいただけるBPO*だからこそ、
万が一の災害時にも貢献できるなどメリットを見い出していきたい。
「現在、システムも順調に稼働しており、かなりの枚数のメディアが作成されました。これをきっかけにマイナンバーはもちろん、高いセキュリティが求められるようなBPO*事業をもっと拡大していきたいと考えています。基本的にはお客様からいただいた情報はすべて富士ゼロックス内で保管し、何重もの堅牢なセキュリティのなかで管理されているので、御社のODA2002を含めて、お客様に安心してお任せいただけるシステムを構築しています。万が一、大災害が起こったときでも、しっかりと情報を提供できると思います。今後もお客様に安全かつ安心だと思っていただけるようなサービスを届けていきたいと思います」と松山氏は意気込みを語ってくれました。今後の富士ゼロックスにおけるグローバルサービス事業とBPO*サービスの展開に注目です。
今回の導入製品
CD/DVDパブリッシャー
ODA2002
- 100枚入力スタッカー×2で200枚連続入出力処理が可能。
また、独立した25枚まで排出可能なエラーメディアスタッカーを装備。
- コストパフォーマンスに優れたインクジェット・レーベルプリンター搭載。
- MCBF10万回の高信頼性メディア搬送メカ。
- SSD搭載サーバスペックのコントローラを内蔵、フロントドアのキーロックによる
セキュリティ強化で無停止、無人化運用に対応。
- 直感的に操作可能なGUIと多彩なオプションソフトウェアをラインアップ。
ユーザライクなGUIで誰でも簡単に操作ができ、コマンドラインでの運用やSDKによる上位アプリケーションとの連携も可能。
- 多彩なオプションソフトウェアをラインアップ
UNITEX FASTDVD DataProtector データ暗号化ソフトウェア
UNITEX FASTDVD Archiver データアーカイブソフトウェア
UNITEX FASTDVD JobOrder 異なるOS環境からのジョブ発行ソフトウェア
UNITEX FASTDVD Cluster 複数台ODAシリーズでのクラスタリングソフトウェア
- 金融系企業でのリライタブルメディアを用いたデータ受入返却処理に対応(ODA2004ZG)200枚連続データ読込み等、CD/DVDオートロード運用に最適。
- 2製造業での製品データ等、長期データ保存に適した200年保存対応ハイクオリティーBDドライブ(ODA2002HQ)
- 電子帳票システムでのCD/DVDなどへの出力配布に、電子帳票システムへの組込み連携。
- セキュアな無人エリアでのCD/DVD出力運用に。
※ 記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。記載の内容は2017年4月現在のものです。本カタログに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承ください。