データの属性とそれぞれに適した保存方法

Q1 データの属性って一体何?

X博士

「データの属性」と聞くと、みなさんはどのようなことを思い浮かべますか?テキスト、エクセル、動画といったデータの種類をパッと思い浮かべる方も多いかと思います。 データの保存と管理の観点から見た場合、データの属性は大きくホット、ウォーム、コールドの3つに分類されます。

ホットデータ、ウォームデータはイメージしやすいと思いますが、コールドデータの例を具体的に挙げると、法令が定める一定期間保存しておかなければならない文書、 事件が発生しない限り再生されない監視カメラの録画データなどがあります。

上記は「使用しないが保存する必要がある」という対投資効果の得られない従来のコールドデータの例ですが、最近では、これまで保存していないようなデータも 将来的に新たな価値を創出する可能性があると考えられ、長期的に保存する傾向が強くなってきました。放送・映像業界ではこれまでの作品を保存・管理し、再販や 二次利用するというビジネスモデルが確立されてきました。AI/RPA などの分野でも、学習データや解析結果を保存し、再利用や従来モデルとの比較などにも利用されています。

3つの属性

Q2 それぞれのデータに適した保存方法は?

研究員

それぞれのデータの保存方法で重視される観点を、当社のこれまでの事例を踏まえ簡単な表にまとめました。 頻繁に利用されるホットデータは、保存にかかる時間や保存したデータへのアクセス、読込みなどのレスポンスが重視される傾向があります。 それらにかかる時間が業務効率に大きく直結するため、SSDなどのパフォーマンス重視の記録媒体 (ストレージ) が用いられます。

ホット ウォーム コールド
保存時間
アクセス・レスポンス速度
容量
堅牢 (長期保存)
低コスト
◎: 重要視する ○: 大事だが重要視までいかない (空白): 重要視しない
X博士

ウォームデータは、ホットデータとコールドデータの中間で、特に重要視される項目がない反面、軽視される面もないことがほとんどです。 そのため、HDDやNASなどバランスのとれたストレージが利用されることが多いように感じます。コールドデータについては、長期的にデータを保存していくために容量、 堅牢性、低コストなどが重視される傾向にあります。そのため、アーカイブ用光メディア、テープメディアが用いられるケースがほとんどです。

3つのバランス

Q3 コールドデータの割合は?

研究員

一般社団法人 電子情報技術産業協会 (以下 JEITA) テープストレージ専門委員会の資料では、HDDなどのストレージに保存されているデータのうち、 その50~80%はコールドデータが占めると発表しています。
そのため、上手にデータを保存および管理していくためには、コールドデータの取扱いについても考えていく必要があります。

X博士

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。 次回は、コールドデータについて、もう少し詳しく触れていきたいと思います。

JEITA
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